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【世界遺産検定】「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群

ーーー前置きーーー

現在、世界遺産検定2級取得に向けて勉強中です。これまで、順調に4級、3級と一発合格してきましたので、2級も余裕だろうと思ったのですが、そんなわけにはいかなそうなのでアウトプットを兼ねてここで記事を書きます。自分が興味を持った遺産について書いていくので順番はバラバラです。

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「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(日本・福岡)

 文化遺産、登録基準 (2)(3)、登録年 2017年

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比較的新しい世界遺産なので、あまり知らない人も多いかもしれない遺産ですね。私も行ったことありません。ここは、福岡県宗像市福津市にある『沖ノ島』『宗像大社』『古墳群』など8遺産が登録されています。このすべてを持って、宗像・沖ノ島の信仰の歴史を伝えているのです。

こちらは従来、朝鮮半島や中国大陸へ行く際の、航海士にとって目印となる島でした。そのため、【海の航海の安全を祈る場所】として4世紀から500年もの間、様々な国家的な祭祀(さいし)が行われてきました。今でこそ、方位磁石があったり海の上までGoogleMapが示したりしてくれますが、当時は精度の怪しい手元の地図と目に見えるもの、星や太陽の動きだけですものね(星の動きなんて見てたかな・・・?)

また、4世紀というのは、ヤマト王権(4~6世紀以降の古代日本政権のこと)と朝鮮半島百済(ひゃくさい/くだら)の結びつきが強まった時代ですから、このような交易の証拠と祭祀の跡が残っている場所として価値が認められているんですね。

 

祭祀の移り変わりを見ることもできます。祭祀は、ずっと変化なく続いていたわけではなく、場所や内容など時代に合わせて少しずつ変わっていきました。

①岩上祭祀(巨岩の上で行う)

②岩陰祭祀(ひさしになった岩の陰で行う)

③半岩陰・半露天祭祀(半々の場所で行う)

④露店祭祀(平らな場所で行う)

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また、祭祀の時に使用された奉献品が約8万点も見つかっており、これらすべてが国宝していされています。すごいですね~!銅鏡、金製指輪、カットグラス破片、雛形五弦琴(ひながたごげんきん)、富寿神宝(ふじゅしんぽう)などなど

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1000年以上も経っているのに、これらが残っている最大の理由は、島全体をご神体とする信仰の中で、上陸が禁止されていたからだと考えられています。宗像大社は、沖ノ島自体をご神体とする自然崇拝から、宗像三女神という人格をもった神に対する信仰にかわり、最後はその両者が共存するいまの【宗像・沖ノ島】へなりました。

9世紀ごろには国家的な祭祀は行われなくなりましたが、宗像三女神への信仰は続き、17世紀ごろには以前の露天祭祀から社殿をもつ祭祀へと変わりました。

 

宗像三女神>※天照大御神(あまてらすおおみかみ)が生み出す

田心姫命(たごりひめのみこと)

湍津姫命(たきつひめのみこと)

市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)

 

また、古墳に関しては、宗像市の名前にもなっている当時の富豪一族『宗像家の人々』の墓(古墳)で、5~6世紀ごろ作られたとされています。ちなみに、ヤマト王権百済と交易する時に頼ったのが、この宗像氏なんですね。彼らのマネーと知識、技術がなければ、鎖国しなくても鎖国状態だったかもしれませんね。

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